内側から見た富士通「成果主義」の崩壊
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城 繁幸
光文社 (2004/07/23)
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誤った成果主義の運用が、企業を弱体化させる実例読み辛い
サラリーマンにとっては痛快な読み物
実は、最近昔の読書熱が再発しててというのも専門書ばかり読んでいたのですがふと文学を読んでみると、どうやら
専門書だけ読んでいると頭が腐る・・・という風に感じまして。
やはり、広く色々なものをよまないとダメですね。
ということで、最近は過去のエントリーをみていただいてもわかりますが、文学小説、歴史小説、ビジネス書が読書ライフの中心です。
で、この本。新大阪駅構内の本屋でビジネス書1位とかなってて富士通さんとも仕事したことあるし
元富士通SEに友人もいるし、何より一応は同業(IT系というくくりではw)なので気になって買いました。
結論からいうと、内容は痛快でした。内容としては、富士通で導入された成果主義が如何に問題のある人事制度であり、その問題はどうして生まれたか(何故成功できなかったのか)ということに終始しているのですが富士通に限らず、大企業で年功序列から成果主義に切り替わった会社にお勤めの方なら感じている、問題点を列挙し、それによる弊害、筆者なりの対策点をきちんと挙げてあり中々読み応えのある本でした。
昔、富士通の秋草社長が「富士通の業績悪化は、働かない従業員が悪いのだ」というような趣旨の発言をされた時、私や私の友人は富士通のお偉方は頭がおかしいのではないか?・・・・・
といったものですが、この本を読んで納得しました。
そういう考えを経営者ができてしまう、企業文化(これは富士通に限らず官僚化した古い会社にはありえることです)こそが、
諸悪の根源なのかなと思ったり。
ただ、じゃぁ外資はすばらしいのか?というとそんなことはなく外資だって日本式の経営を高く評価していたりしていましたし、外資には旧来の日本にはなかった問題が多々あるわけです。
ただ、アメリカ式の成果主義制度を日本の企業がまねをして導入してみたところで、うまくいくはずもないのは当然ですよね。
日本人の文化にそった、人的評価制度を実施している会社は少ないながらもあります。
それをモデルケースとして、なんとかならないものでしょうかね。
まぁ、それには問題を先送りして改革を行わない体質の打破が最優先事項なわけですがw
追記:重要な事を書き忘れていました。
この本、というかこの出版社のペーパブックシリーズという本は洋書のように簡便な包装と洋書のような段落とか(というか日本語で横書きだし)ウリらしいのですが、その売りの一つに究極のルビと出版社が命名している4種類のルビがあります。要は、今までのルビに加えて英語のルビがふってあるのですが、これが読みづらい・・・・・。具体的にいうと、「経営者が??」というところに「経営者(top management)が??」と書いてあるわけです。しかも、かなりの単語に対してw これがリズムを崩してくれて、かなり読みづらい。私は途中から英語を飛ばしていましたが、これは改善してほしい・・・w
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